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こんにちは!仲間です《大阪府》 

ささげ そのこ
大阪府栄養士会地域活動部会 捧 園子 
 
  大阪といえば、「大坂城」、「たこ焼き」が有名で、「食い倒れの街」としても知られるところです。1970年、大阪府北部の吹田市で大阪万国博覧会が催されました。今は大阪万博の会場跡地は緑に囲まれた万博公園となり、万博記念競技場、日本庭園、国立民族学博物館などでにぎわっています。
 
大阪太陽の塔.jpg太陽の塔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 
 また、「吹田くわい」という小粒でおいしい地場野菜もあります。
吹田は京都御所の御料地だった関係から、御所へ「吹田慈姑(吹田くわい)」を献上していました。
他の「くわい」に比べ柔らかくて甘みがありその味わいは最高であったといいます。
食べ方は、煮しめの他、空揚げにしたあと、そのまま塩をふったり、甘辛く煮付けたり、みぞれ煮にしたりしてもおいしいです。

くわい.jpg牧野博士のスケッチ
吹田市『吹田名産吹田慈姑(吹田くわい)』
発行:吹田市市民文化部産業労働室
編集・協力:吹田くわい保存会

 わたしたち、大阪府栄養士会地域活動部会「吹田地区栄養士会 さんくらぶは1989年にスタートしました。地域に根ざした栄養普及活動を実施しています。
 『さんくらぶ』の名前の由来は、一日三(さん)食(朝、昼、夕)、三(さん)色(赤、黄、緑)そろえて食べよう、さんさんとふりそそぐ太陽の光を浴びた旬の食べものを食べよう!と言う『さん』に思いを込めて付けたものです。
 昨年、創立20周年をむかえ、記念誌として食育実践本『きらきらキッズクッキング』(かもがわ出版)を出版しました。


大阪 本3.jpg大阪 本1.jpg大阪 本2.jpg
 
〝食育〟はわたしたちの活動の大きな柱です。創立当初からのテーマでした。6年前からコミュニティーセンター(亥の子谷)で、食育講座を実施しています。これは、わたしたちの食育への思いを存分に表現する場のひとつとなっています。この講座をもとにして『きらきらキッズクッキング』を執筆しました。
 
1.コミュニティーセンターでの食育講座
この食育講座は、小学校2・3年生対象、月1回の2回シリーズで、年5回実施しています。
 
・講座の目的(子供たちの身につけてもらいたいこと)
1)〝最低限の食事〟が自分でつくれる。さらに、誰かに作って食べさせてあげることができること。
2)食べ物のありがたさ、感謝の気持ちをもつことができること。
3)栄養3色を理解し、そろえてたべることができること。
4)料理を楽しみ、いろいろな人と楽しく食事ができること。
 
・内容と工夫
 限られた時間のなかで、子供たちにわたしたちが伝えたいことを全部ぶつけてしまう訳にはいきません。できるだけ簡単な内容にしています。子供たちが自分で作ることが目的ですので、ひとりひとりが料理の全行程にたずさわることを原則としています。
 《例》
 1回目のメニュー (ご飯・みそ汁・卵焼き)
 2回目のメニュー (げんきっこカレー・海藻サラダ)
★ 講座のはじめに(1・2回とも)
お約束として1~6について具体的に話します。
1.みんなで楽しく作りましょう
2.つめ、手はきれいにあらいましょう
3.エプロン、かみのけ、みじたく、きちんとしましょう
4.おはなしをよく聞きましょう
5.てきぱき動きましょう
6.調理室では走らないようにしましょう
・旬の野菜などを実際に〝見たり、さわったり、匂いをかいだり〟させながら、旬の食べ物の話しをします。
(子供たちは、興味津々です)
★ 講座の終わりに(1・2回とも)
・当日使った食品の栄養三色分け
・「ふしぎコーナー」としてべっこうあめやマヨネーズなどを作ってみせます。
(食べものの思わぬ変化に子供たちは、目を輝かせます)
当初、参加者が定員に満たないこともありましたが、6年目を迎えた現在は、抽選で参加者を選ばなければならないような状況になりました。わたしたちの主旨を理解していただける方が増え、定着してきたものと確信しています。
 
子供たちや保護者の感想文を一部ご紹介します。
 
子供たちの感想(原文のまま)
「世に中にはいろいろなにおいや食べ物もあるんだなと思いました。これからも、すききらいしないでなるべく、のこさず食べようとおもっています。食べ物にいきているんだし、のう家の人も苦ろうして作っているんだととてもおもいました。家でも、作ってみようとおもいます。これからもバランスよく」(小学3年生男子)
「いろんなおりょうりをつくってたのしかったです。10月16日の「さんま」の内ぞうをとるのがむずかしかったです。血がいっぱいでてきたのできもちわるかったです。お母さんがいつもしていることはきもちわるくてもいろんなことをやっているんだ。とおもいました。たのしかったです」(小学2年生女子)
 
保護者の感想(原文のまま)
「自分自身でひとつひとつ確認しながら調理を行わせていただき、家でもつくってみたいという気持ちがでてきたと思います。おみそ汁もだし(市販)を使うのでなく、実際に煮干しでとったものの方がおいしいと気づいたようです。家庭でもなるべく、自然のものを使い本当の味がわかるよう気を付けていきたいと思いました。」
 
 2回の講座だけでは、伝えきれないことも多く、それを〝本〟としてまとめ、さらに多くのかたに伝えたいと考え、昨年(2008年11月)、『きらきらキッズクッキング』(1500円)をかもがわ出版より、自費出版いたしました。
 
2.『きらきらキッズクッキング』作成
 この本の執筆に関しては、1年半という大変長い時間がかかってしまいました。
わたしたちは、非常勤での仕事を持っていたり、子供が小さかったりして、時間を合わせて集まるだけでも一苦労です。せっぱ詰まって会員の自宅で徹夜ということもありました。会員それぞれの考え方がちがうところもあり、ひとつの事柄を決めるのに行ったり来たり繰り返すこともたびたびでした。しかし、振り返ってみるとケンケンゴウゴウの議論もわたしたちにとって有意義なものでした。
 わたしたちは本づくりには素人ばかりです。ことばのえらび方、文章表現でも難題山積でした。「できたー!」と言える日はいつくるのだろうかというような思いの毎日でした。
 出来上がったときには力が抜けていくような安堵感と、〝ちゃんとできているのだろうか〟〝皆さんに受け入れてもらえるのだろうか〟という不安を感じながらも大変感激致しました。
 昨年11月に初版1500冊印刷し、今年3月には1000冊を増刷しました。「こんな本が欲しかった」と言っていただいたり、また、栄養士の方々にもご利用頂いています。『産経新聞』(2008年11月大阪北摂版)の記事になり、コミュニティ放送局〈FM箕面〉に出演も致しました(2009年1月)。地域の人々からの想像以上の反応があっただけでなく、食育に関心を持つ民間企業との出会いのきっかけにもなりました。
 
・わたしたちの願い
 わたしたちは、この本が〝食の自立〟を促す一冊になることを願っています。
 子供たちだけでなく一人暮らしをはじめた大学生や、単身赴任の方にも読んでいただき、料理を実践し、健康な日々をすごしていただきたいと思っています。
 
3.そのほかの活動
 吹田市の健康展参加・家庭教育学級講座・男性料理教室・地域の介護予防教室他
 
4.今後の活動
 次のステップとして、わたしたちは、この本をもとに〝大学生の食育〟活動の新しい展開を目指しています。
 内閣府食育推進室は今年の調査(大学4年生対象)をもとに次のように指摘しています。
「大学生の朝食欠食の状況は、上級学年ほど、男性ほど、下宿生ほど、問題があり、朝食を摂らないほど身体面で健康な状態(勉学に支障のない程度)ではないと思う傾向がある。今後の食生活では、「栄養バランスのとれた食事の実践」に力を入れたいとおもう割合が多くなっている。」
(『大学生の食育について考えるために~「大学生の食に関する実態や意識についてのインターネット調査」~』内閣府食育推進室2009年)
 
 また、全国農業協同組合中央会(JA全中)の調査結果には、次のような注目する数字がありました。
   「一人暮らしをはじめて大変だったことを聞いてみると〝食事〟が57.4%と一位であった。」
   (2008年度ごはん実態調査〈一人暮らしの大学生の食生活実態調査〉第5回)
 
 〝大学生の食育〟は、彼らが将来、特定保健指導の対象者とならないように、自分で自分の健康のことを考え、〝食生活の自主管理〟を実践できる大人になることが大きな目的です。
 
・一回目の「大学生の食育」
 〝大学生の食育〟の手始めに、『大阪大学生活協同組合学生委員会 たぬろーFunくらぶ』のイベント「節約・お手軽クッキング~自宅で簡単プロの味~」に協力させてもらいました。
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メニューは次の通りです。
ご飯
みそ汁
にら玉もやし
鶏肉のシンプル焼き(バラエティーソース)
野菜のブイヨン煮込みアレンジテイスト


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・アンケート調査を実施
アンケートの目的
1)大学生の実態(欠食状況・調理をする環境など)を知る。
2)何を中心に伝えていくのがよいかを知る。
3)食育講座に、興味を持ってもらうために何が必要かを知る。
 
アンケート結果(抜粋)
回答者:男性12人 女性9人 (合計21人)
(内訳:一人暮らし15人 寮生2人 自宅通学者4人)
 
質問「朝食はたべますか?」「朝食の主食は何ですか?」
朝食は62%の学生が毎日食べていました。一人暮らしの学生だけでみると53%で、やはり一人暮らしの学生ほど欠食率が高いようです。またなかには「朝食」は時間がなく食べず、「昼食」は節約のために食べず、「夕食」のみ食べるという〝一日一食〟の学生(Aさん)がひとりいました。
朝食の主食として、一人暮らしの学生は15人中4人がご飯を食べていました。

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       質問「どのような調理器具を持っていますか?」
一人暮らしの学生の場合、全員が包丁・まな板・鍋・フライパン・炊飯器・電子レンジを持っていました。
 
質問「健康状態で悩んでいることはありますか?」 (複数回答)

大阪グラフ3.jpg
       半数以上の学生が健康状態で悩んでいるという結果がでました。
先ほどの〝一日一食〟のAさんは、「便秘しやすい」とのことでした。
 
質問「イベントに参加しての感想」(複数回答)
バランスよく食べようと思った(9人)、今日の料理を家でもつくってみようと思った(9人)、友人達と一緒に食べるのは楽しいと思った(2人)、自炊します(1人)、料理がうまくなりたいと思った(1人)。
 
 学生達のほうでもアンケートをとっており、報告してくれました。
 その報告によると、会場の雰囲気は「めっちゃ楽しかった」そうです。
また、今後作ってみたい料理として、「何度も作りたくなるようなおいしい肉料理」「パスタ」「肉じゃが」「プロっぽい魚料理」「煮物」「チンジャオロース」などで、当初私たちは簡単に作れることを意識していましたが、必ずしもそうでないようでした。
 
今回は少ない人数でしたが、このイベント・アンケート調査をもとに、今後も〝大学生の食育〟を着実に広めたいと思っています。
〝大学生の食育〟の目的は食事の大切さを理解し実践させることです。
しかし、大学生の環境、価値観などはさまざまで、実際に食事を考えて作ったり、選んだりしてくれるのか、実践させることのむずかしさを感じています。
なお、わたしたちの〝食育〟が有効であったかどうか確認するために、追跡調査も実施する予定です。
 
 

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