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高橋みなみさんが登場! AKB時代から、"サステナブルに食べる"を考える

「栄養の日」市民公開講座(第1部)

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 8月1日(月)、「栄養の日」のスペシャル企画として、市民公開講座「第43回健康づくり提唱のつどい」が開催。「サステナブルに食べるってどういうこと?」をテーマに、タレントの高橋みなみさんが登場、鈴木志保子副会長、MCの川口あいさんとともに、日々の食生活、自身の食事の悩み、そして栄養への期待などについて語られました。
 2019年に結婚し、『たかみなの毎日食べたくなる そこそこごはん』(光文社)の著書もある高橋さんは、タレントとして多忙な毎日を過ごすなかでも週に3日ほど料理をするそう。
 「食べることも、料理を作ることも好き。自宅での食事は和食を中心にして野菜を多めにし、品数を多くするように心がけています」
 高橋さんのエピソードに鈴木副会長は、「食事を作るときに気にかけているイメージはあります?」と尋ねると、高橋さんは「色ですね」と即答。「"映え"ではないのですが、野菜が大事だからと言って、緑が多すぎてもきっと良くないから。卵の黄色やパプリカを足すとか心掛けています」
 うなずきながら聞いていた鈴木副会長は、「お肉はいかがですか? 肉や魚に多く含まれるたんぱく質は、1日に自分の体重(kg)ぐらいのグラム数でよいのですが、食べすぎてしまう人もいるし、太ることを気にして控えてしまう人もいます。特に若い女性の皆さんには、"ゼロにはしない"でほしいと伝えています」

栄養が、未来と今の自分をつなげてくれる

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 講座の冒頭、「サステナブルに食べるということを1日単位で考えると、フードロス、食材を無駄にしないことなどが挙げられると思うのですが、10年、20年先まで"持続可能な"という視点で考えるとどうですか? 栄養を意識して食べることで健康な自分で居続けるということが、サステナブルに食べる1つの答えだと、私は考えます」と鈴木副会長。「栄養が未来と今の自分をつなげてくれるということですね」と高橋さん。
 「では、1日3食食べるというのは、本当に必要なのでしょうか? 私は、朝はあまりお腹が空かないのと、朝ごはんを食べると身体が重く感じます...」と質問。
 「私たちの身体は、化学反応の連続なんです。すべての栄養素は体内で水に溶けて全身に運ばれていて、いつどこで化学反応が起きてもいいように、栄養を入れておく必要があるのです。1日1食だと、1回の急な"どか食い"では消化・吸収しきれずに栄養が無駄になってしまうこともあります。また、1日2食だと、食事と食事の間隔がだいぶ違いませんか?」
 高橋さんが「1食めが12時半ごろ、2食めが夜の8時ごろですね」と答えると、「食事の間隔が、8時間と16時間ということになりますね。それでも生きることはできるんです。ですが、脳がそれでよいと判断していても、肉体のほうは化学反応ができずに困っているかもしれません」

死への恐怖から、肉体はやせにくくなるようになっている

 鈴木副会長のその解説を聞いて、高橋さんは「30代になり、年々やせにくくなっているのを体感していて...。それも理由なのかもしれないですね」と相談。
 すかさず鈴木副会長は、「体重については、肉体は今のままでいいよという判断なのじゃないかしら。やせることは、肉体の栄養が不足するということなので、本来は"死が近づく"ことを意味します。女性だと貧血や無月経としてSOSが現れ始めます。死への恐怖から、肉体はやせにくくなるようになっているのです。減量を意識しすぎているスポーツ選手の中には、週末にどか食いをしてしまう人がいて、脳で考えていることとは裏腹に、肉体は死を避けようと必死になるんです」と、公認スポーツ栄養士の視点でも解説を加えました。
 高橋さんが「そう考えると、AKB48時代の私の食生活はとても不健康でしたね。アイドルだったので、周りの子たちと比較して、もっとやせたいとばかり思っていました。朝ごはんは食べないかスムージーを飲む程度で、昼食は仕事で出されるお弁当、夕飯は疲れすぎて食べずに寝てしまうような毎日でした」と振り返ると、鈴木副会長は「目指しているところがあると、脳が優先して、肉体は置いてきぼりになってしまうものです。でも、ガリガリにはならなかったでしょう? それは、脂肪がエネルギーを蓄える組織だから、死への恐怖から脂肪を失くすことはできないのです。筋肉が減っていくようになり、ダイエットしているはずの女性が思うような体型にならないのは、そのためです」
 そう指摘しながらも、鈴木副会長は「当時、栄養サポートに入ってあげられたらよかったですね。たとえば私なら、みなみさんの朝のスムージーに血糖値を上げない砂糖とプロテイン剤を足してエネルギーとたんぱく質を増やすようにアドバイスします。皆さん、学校で給食を食べていたでしょう? あれがいわゆる栄養バランスの"形"。あのように、しっかり食べることがもちろん大切なのだけど、今したアドバイスのように、知識があればスムージー単品でも栄養を整えることができるようになるのです」と添えました。
 「栄養ってすごいですね! 難しいとばかり思っていたけれど、学生時代の給食でずっと見本を見て食べていたのだから、実際は、私たちは栄養のことを知っていたのですね」と高橋さん。ここでいったん、退場となりました。 

サステナブルに食べるために、腸内環境を整える

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 次に、鈴木副会長は、栄養をしっかりとるためには胃や腸でしっかり消化、吸収されることが必要であると触れ、「内臓も筋肉ですからね。だから年齢とともに衰えていくし、ダイエットをすると弱くなってしまいます。サステナブルに食べるには、腸内環境を整えておくことも大切ですね」と、腸内細菌に詳しいヤクルト本社学術広報担当の有馬直美さんをお招きしました。
 有馬さんは、「人の腸にはおよそ1,000種類、約1兆個もの菌がすみついていて、腸内細菌は人が食べたものをエサとして、人にとって有用なものを作り出してくれる菌と、好ましくないものを生み出す菌がいます。その腸内細菌のバランスを保つことが大切なのですが、その秘訣は偏った食事をしないようにして、ストレスをできるだけ少なくすることです。腸は、外敵から身体を守る免疫を司る器官としても知られていますし、脳腸相関といわれるように、脳と情報を交換していて、心にも影響を及ぼします。脳がストレスを感じると、おなかの調子が悪くなることは皆さんご存知だと思いますが、腸の調子が悪くなるとそれが脳に伝わり、不安な気持ちが増すこともわかってきました。人の健康維持に役立つ乳酸菌やビフィズス菌もいて、現在では研究からさまざまな食品に応用されるようになっています」と解説しました。
 鈴木副会長は、「生きていれば仕事やいろいろなことでストレスがかかってしまうのは避けられません。そのうえで、脳と身体に何をしてあげられるか? そこを意識して実践できれば、ライフスタイルを守れますよね」と付け加えました。

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 ここでご紹介した内容は講座の一部。夏にダイエットをして激やせすることでの健康リスクや、すぐにリバウンドをしてしまう理由、腸内フローラの話など、栄養の興味深い話題は、こちらの動画でご覧ください。

■市民公開講座(動画)を観る
■「栄養の日」特設サイトはこちら

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