Q&A
キャリアアップについて、会員から問い合わせの多い内容を掲載しています。
生涯教育制度について
生涯教育の目的は何ですか。
生涯教育制度は最新の知識・技術を修得し、管理栄養士・栄養士としての資質の維持・向上を図り、専門性をさらに高めるために構築しました。「栄養の指導」の専門職としての管理栄養士・栄養士の質の担保を図ると共に、我々管理栄養士・栄養士は「栄養の指導」を通して、人びとの栄養上の課題の解決を支援するという基本的使命のもと、それぞれの活躍分野でのキャリアアップを支援することを目的としています。
生涯教育制度になって何が変わったのですか。
実践に必要な「知識を得る」ための生涯学習制度から、職場で「実践できる」能力を育てる制度へ変わりました。実践能力を評価する生涯職能開発(CPD:continuous professional development)の考え方を取り入れ、一定レベルに達したことを認定することで、キャリアを支援する制度です。また、新たに、栄養ケアプロセス(栄養診断)、職業倫理、「栄養の指導」といった項目が必須科目として加わり、管理栄養士・栄養士として働く上で必要なミニマムスタンダードを明確化しています。
8つの分野とは何ですか。
「臨床栄養」、「学校栄養」、「健康・スポーツ栄養」、「給食管理」、「公衆栄養」、「地域栄養」、「福祉(高齢・障がい)」、「福祉(児童)」の8つの分野を示します。管理栄養士・栄養士の日常業務に関連した習得したい知識や技術、興味がある(極めたい)専門性として分類しています。
認定制度とは何ですか。
研修の受講とともに、自己研鑚(キャリアシートの記録、学会発表、事例報告等)の一定の実績を満たし、認定審査に合格した者をそれぞれの分野の認定管理栄養士・認定栄養士として認定します。専門職として、常に新しい知識・技術を習得し、スキルの向上を図る努力をしたことを証明するものです。なお、更新は5年ごとになります。
認定制度に加わらずに、研修を受けたいのですが受講できますか。
もちろん、受講できます。受講にあたって年齢制限もありませんので、興味のある研修会等、積極的に参加してください。
基本研修について
基本研修の必須とされる項目は、何度受けても単位として認められますか。
取得単位として認めることができます。ただし、認定審査を申請される場合には、必須科目20単位の全ての項目を網羅していなければなりません。重複項目の単位は基本研修の総取得数としてカウントされます。取得単位は、マイページ(日本栄養士会ホームページ)の研修会・生涯教育単位管理画面で確認できます。
実務研修について
実務研修は、職域とは関係なく、どの分野を受講してもよいのでしょうか(自分の所属する職域の実務研修しか受講できないのですか)。
所属する職域以外の研修も受講ができます。ただし、認定管理栄養士・認定栄養士の認定審査の申請には、受けようとする認定分野が定めた実務研修の指定する単位数(30単位(臨床栄養分野は40単位)以上)を取得する必要があります。
実務研修項目や到達目標には、研究教育の分野がありませんが、自分で分野を選択することは可能でしょうか。
研究教育の職域に所属している会員には、各自の担当専門分野があると思います。研究教育という専門分野は設定せず、各自で、ご自身の専門分野に関連した分野を選択していただくこととしています。
受講記録について
自分の受講記録をどのように管理するのでしょうか。
平成26(2014)年度からの生涯教育研修については、マイページ(日本栄養士会ホームページ)から、受講記録が確認できます。マイページに受講された研修履歴が反映されていない場合は、研修会主催元の栄養士会事務局へご確認ください。
集合型の研修会で、研修会当日に会員証を忘れた場合の受講記録はどうなりますか。
会員証を忘れてしまった場合は受付で会員番号と氏名を確認することで出席の登録は可能です。
他団体等の研修会について
日本栄養士会や、都道府県栄養士会が単位認定をした他団体による研修会を受講した際の受講記録はどうなりますか。
研修会で配布される「単位取得証明書」を添付し、単位振替の申請をしていただくと、マイページ(日本栄養士会ホームページ)へ、受講記録が反映されます。
自己研鑚の記録について
認定管理栄養士・認定栄養士の認定および更新要件の「自己研鑽」にある「学会参加」とは、どのような学会を指していますか。
学会という名称がつくものは全て該当します。また、地方会、研究会、各都道府県栄養士会の栄養改善学会等も該当します。
学会発表については、10分でも、20分でも、シンポジストでもよいですか。
要旨(抄録)集などに発表要旨が掲載されていることが必要です。したがって、研究会についても抄録集があることが要件になります。シンポジスト(パネリスト、座長含む)は学会発表には該当しませんが、自己研鑽による単位の換算対象です。
学会発表は、ポスター発表でもよいですか。
ポスター発表も該当します。なお、発表については筆頭演者(発表者)であることが要件です。
研究実績について、業務内でのデータを集める際には倫理審査はどうしたらよいでしょうか。
学術団体(学会の倫理審査)を利用していただくほか、各病院や大学にも倫理委員会がありますので、身近なところで、協力者がいる施設などで検討してください。症例報告以外の人を介した研究には、必ず倫理審査が必要です。
自己研鑽による単位の換算において、それぞれの実績には過去5年間等の期限がありますか。
過去5年間です。
地方新聞での連載などは認められますか。
著書・総説に該当します。ただし、ご自身が書いた原稿である事が要件です。インタビュー記事は認めません。
大学などでの非常勤講師の単位の換算は、同じ科目であっても毎年該当しますか。
同じ科目は(大学が異なっても)、まとめて1回のカウントとなります。異なる科目ではそれぞれカウントすることができます。更新時にも5年間の中で1回のみカウントすることができます。
特定分野認定制度について
すでに特定分野認定制度の資格を取得しています。認定管理栄養士の資格はまだ取得していませんが必要ですか。
在宅訪問栄養指導や特定保健指導などの特定分野の認定は、認定管理栄養士の資格は原則必要ありません。基幹教育と並行して資格取得が可能です。基本研修の必須20単位(管理栄養士・栄養士のミニマムスタンダード)を修得して、更新までに、認定管理栄養士の資格を取得していることが望ましいと考えています。