Q&A
キャリアアップについて、会員から問い合わせの多い内容を掲載しています。
生涯教育制度について
- Q1.
生涯教育の目的は何ですか。
- A1.
生涯教育制度は最新の知識・技術を修得し、管理栄養士・栄養士としての資質の維持・向上を図り、専門性をさらに高めるために構築しました。「栄養の指導」の専門職としての管理栄養士・栄養士の質の担保を図ると共に、我々管理栄養士・栄養士は「栄養の指導」を通して、人びとの栄養上の課題の解決を支援するという基本的使命のもと、それぞれの活躍分野でのキャリアアップを支援することを目的としています。
- Q2.
生涯教育制度になって何が変わったのですか。
- A2.
実践に必要な「知識を得る」ための生涯学習制度から、職場で「実践できる」能力を育てる制度へ変わりました。実践能力を評価する生涯職能開発(CPD:continuous professional development)の考え方を取り入れ、一定レベルに達したことを認定することで、キャリアを支援する制度です。また、新たに、栄養ケアプロセス(栄養診断)、職業倫理、「栄養の指導」といった項目が必須科目として加わり、管理栄養士・栄養士として働く上で必要なミニマムスタンダードを明確化しています。
- Q3.
8つの分野とは何ですか。
- A3.
「臨床栄養」、「学校栄養」、「健康・スポーツ栄養」、「給食管理」、「公衆栄養」、「地域栄養」、「福祉(高齢・障がい)」、「福祉(児童)」の8つの分野を示します。管理栄養士・栄養士の日常業務に関連した習得したい知識や技術、興味がある(極めたい)専門性として分類しています。
- Q4.
認定制度とは何ですか。
- A4.
研修の受講とともに、自己研鑚(キャリアシートの記録、学会発表、事例報告等)の一定の実績を満たし、認定審査に合格した者をそれぞれの分野の認定管理栄養士・認定栄養士として認定します。専門職として、常に新しい知識・技術を習得し、スキルの向上を図る努力をしたことを証明するものです。なお、更新は5年ごとになります。
- Q5.
認定制度に加わらずに、研修を受けたいのですが受講できますか。
- A5.
もちろん、受講できます。受講にあたって年齢制限もありませんので、興味のある研修会等、積極的に参加してください。
基本研修について
- Q6.
基本研修の必須とされる項目は、何度受けても単位として認められますか。
- A6.
取得単位として認めることができます。ただし、認定審査を申請される場合には、必須科目20単位の全ての項目を網羅していなければなりません。重複項目の単位は基本研修の総取得数としてカウントされます。取得単位は、マイページ(日本栄養士会ホームページ)の研修会・生涯教育単位管理画面で確認できます。
実務研修について
- Q7.
実務研修は、職域とは関係なく、どの分野を受講してもよいのでしょうか(自分の所属する職域の実務研修しか受講できないのですか)。
- A7.
所属する職域以外の研修も受講ができます。ただし、認定管理栄養士・認定栄養士の認定審査の申請には、受けようとする認定分野が定めた実務研修の指定する単位数(30単位(臨床栄養分野は40単位)以上)を取得する必要があります。
- Q8.
実務研修項目や到達目標には、研究教育の分野がありませんが、自分で分野を選択することは可能でしょうか。
- A8.
研究教育の職域に所属している会員には、各自の担当専門分野があると思います。研究教育という専門分野は設定せず、各自で、ご自身の専門分野に関連した分野を選択していただくこととしています。
受講記録について
- Q9.
自分の受講記録をどのように管理するのでしょうか。
- A9.
平成26(2014)年度からの生涯教育研修については、マイページ(日本栄養士会ホームページ)から、受講記録が確認できます。マイページに受講された研修履歴が反映されていない場合は、研修会主催元の栄養士会事務局へご確認ください。
- Q10.
研修会当日に会員証を忘れた場合の受講記録はどうなりますか。
- A10.
会員証を忘れてしまった場合は受付で会員番号と氏名を確認することで出席の登録は可能です。
他団体等の研修会について
- Q11.
認定管理栄養士・認定栄養士の申請では、他団体の研修は5単位が上限となっていますが、1年間での上限ですか。それとも、申請に必要な60単位中の上限ですか。
単位を認める他団体の指定はありますか。 - A11.
60単位中、上限5単位(実務研修)です。(臨床栄養分野は上限10単位)単位を認める他団体の指定はありませんが、開催地の栄養士会が生涯教育の単位として認定、承認した研修会が対象となります。
自己研鑚の記録について
- Q12.
認定管理栄養士・認定栄養士の認定審査要件「自己研鑽の記載」にある「学会参加」とは、どのような学会を指していますか(キャリアノート2.1版 P5,9~11,15)。
- A12.
学会という名称がつくものは全て(地方会などを含む)該当します。
- Q13.
学会発表については、10分でも、20分でも、シンポジストでもよいですか(キャリアノート2.1版 P12)。
- A13.
要旨(抄録)集などに発表要旨が掲載されていることが必要です。したがって、研究会についても抄録集があることが要件になります。シンポジストは学会発表には該当しません。
- Q14.
学会発表は、ポスター発表でもよいですか(キャリアノート2.1版 P12)。
- A14.
ポスター発表も該当します。なお、発表については筆頭演者(発表者)であることが要件です。
- Q15.
認定管理栄養士・認定栄養士の申請等、学会参加を自己研鑽として申請する場合、学会参加証はコピーではなく、必ず原本の提出が必要ですか。
- A15.
原則として原本を提出していただきます。他の申請などで、やむを得ない場合は、都道府県栄養士会、職場所属長などに、学会参加したことを証明(学会出張した事実の証明等)していただき、その証明書を提出してください。申請するまでに参加証が手元ある方は、コピーを添付してください。
- Q16.
研究実績について、業務内でのデータを集める際には倫理審査はどうしたらよいでしょうか。
- A16.
学術団体(学会の倫理審査)を利用していただくほか、各病院や大学にも倫理委員会がありますので、身近なところで、協力者がいる施設などで検討してください。症例報告以外の人を介した研究には、必ず倫理審査が必要です。
- Q17.
自己研鑽による単位の換算において、それぞれの実績には過去5年間等の期限がありますか。
- A17.
過去5年間です。
- Q18.
研修会の講師は、生涯教育の講師でもよいでしょうか。
- A18.
生涯教育の講師も該当します。この場合、講師を担当した科目の研修単位も取得でき、その研修単位を含め5単位付与されます。(その研修の参加費の支払いが必要となります。)
- Q19.
地方新聞での連載などは認められますか。
- A19.
著書・総説に該当します。ただし、ご自身が書いた原稿である事が要件です。インタビュー記事は認めません。
- Q20.
大学などでの非常勤講師の単位の換算は、同じ科目であっても毎年該当しますか。
- A20.
同じ科目は(大学が異なっても)、まとめて1回のカウントとなります。異なる科目ではそれぞれカウントすることができます。更新時にも5年間の中で1回のみカウントすることができます。
- Q21.
講演会や大会などで座長を行った場合は単位の換算対象となりますか。
- A21.
座長は、現在持っている能力を発揮することが考えられますが、単位の換算対象にはなりません。生涯教育に取り入れた生涯職能開発(CPD)の考え方は、専門職としての能力を維持・向上するために、自己研鑽により、知識や技能、態度をさらに発展させることであり、計画的に取り組んだ自己研鑽の実績を評価するものです。
単位の振替について
- Q22.
生涯学習におけるホワイトの修了証明書がある場合、次に申請できる修了証明書はブロンズですか。
- A22.
引き続き60単位取得して申請すると、ブロンズの修了証明書が取得できます。ただし、平成26(2014)年度以降、初めて修了証明書の交付を申請する場合は、必ず基本研修の必須20単位の取得が必要です。
- Q23.
生涯教育修了証明書の有効期限が切れた場合、またホワイトからスタートとなりますか。
- A23.
修了証明書の有効期限が切れると、修了証明書は失効しますが、再度60単位を修了し申請した場合、次のサイクルの修了証明書が発行されます。
特定分野認定制度について
- Q24.
すでに特定分野認定制度の資格を取得しています。認定管理栄養士の資格はまだ取得していませんが必要ですか。
- A24.
在宅訪問栄養指導や特定保健指導などの特定分野の認定は、認定管理栄養士の資格は原則必要ありません。基幹教育と並行して資格取得が可能です。基本研修の必須20単位(管理栄養士・栄養士のミニマムスタンダード)を修得して、更新までに、認定管理栄養士の資格を取得していることが望ましいと考えています。