【特別企画】 聴く栄養補給「栄養 Wonder Radio」で、ひきだせ栄養のポテンシャル!(栄養教諭編)
2021/08/13
「栄養の日・栄養週間 2021」レポート ♯01
子どもに大人気の管理栄養士と学ぶ、身長を伸ばす秘訣とは!?
DJ:長野美郷さん
パーソナリティー:鈴木志保子副会長(日本栄養士会)
ゲスト:中田智子理事(日本栄養士会・栃木市立大平中学校栄養教諭)
今年の「栄養の日・栄養週間」では、これまでの「栄養ワンダー」、「栄養ワンダー・オンライン(予防めし)」に続いて、在京ラジオ局InterFMにて「栄養 Wonder Radio」が放送されました。DJにフリーアナウンサーの長野美郷さん、パーソナリティーに日本栄養士会鈴木志保子副会長、そしてゲストに日本栄養士会理事を迎え、生活者目線での栄養に対する疑問、管理栄養士・栄養士との接点に迫りました。ここではそのときの様子をレポート、各番組をご案内します。
3つの"しすぎ"が、身長の伸びを止める!?
長野さん:「身長を伸ばす秘訣とは!?」という興味深いタイトルですが、栄養の観点でその秘訣はあるのですか?
中田理事:「身長を伸ばす秘訣は?」と聞くと、「牛乳?」や「カルシウム?」と、特定の食品や栄養素を思い浮かべるかもしれません。しかし、子どもたちの「①運動のしすぎ、②ダイエットのしすぎ、③勉強やゲームのしすぎによる栄養と睡眠の不足」を防ぐことが重要なのです。
長野さん:運動については意外ですね!
中田理事:適度な運動はもちろん成長に大事な要素なのですが、今の子どもたちの中には、低学年のうちから"競技"を目的とした運動量が多すぎる子もいて、その運動のしすぎによって、せっかく摂取したエネルギーや栄養素が運動で消費されてしまい、発育・発達に使われるエネルギー・栄養素が少なくなっている可能性があります。
鈴木副会長:発育・発達は、建物の新築と増築を継続しているとイメージができます。建物を新しく作り、階数を高く(身長を高く)していくためには、材料(栄養)が必要。その材料が強度な運動によって使われてしまうと、10階建ての予定だったものが、9階建て、8階建てで材料が足りなくなり、工事(成長)がストップしてしまうことも...。運動のしすぎは、その可能性を否定できません。ダイエットや寝不足も深刻です。これらも身長の伸びを止めてしまう原因になります。保護者の方は、お子さんの身長の伸びと同時に「体重」にも気にかけていただきたいですね。身長が伸びてきても、体重があまり増えていないというのは危険信号。中身の材料、すなわち栄養が足りていないサインです。
管理栄養士・栄養士のなかで栄養教諭ってどんな人?
中田理事:私は管理栄養士であり栄養教諭なのですが、この栄養教諭は、2005(平成17)年に創設された資格で、全国の小中学校に配置されています。給食の献立を作り、子どもたちに提供するまでの責任者であると同時に、学級や教科担任の先生たちと協力して食育の授業を担当したり、肥満や食物アレルギーなど食事の面で心配がある子どもや保護者からの個別の相談に応じたりすることが主な業務です。
長野さん:具体的にどのようなお仕事をされているのですか?
中田理事:最近では、コロナ禍で県内の観光地の訪問客や宿泊客が激減し、地元の川魚である鮎の消費が減っていることから、余ってしまっている鮎の甘露煮を給食で利用して子どもたちに提供しました。それと合わせて、食育の授業では「食品ロス」についての話題も。給食を絡めて授業ができるのが栄養教諭の強みと言えます。
長野さん:なるほど!
中田理事:この授業によって、子どもたちからは「食品ロスがなくなれば、世界中が幸せになる。僕も好き嫌いをなくして残さず食べるようにしたい」といった感想もありました。食育の授業がすぐに実際の日々の食生活に効果が出るのも、栄養教諭だからこそと言えるかもしれません。
また、中田理事は子どもたちに「お菓子はダメ」とは言わないと話しします。それはなぜでしょう?そもそも食・栄養の専門職である管理栄養士・栄養士は「お菓子」を食べないのでしょうか?その具体的な内容は、「栄養 Wonder Radio」にて。子育て中の保護者の皆さんや、食べ物や栄養、料理に興味があるお子さんは、ぜひ中田理事が登場する「栄養 Wonder Radio」をお聴きください!