災害時のアレルギー疾患対応パンフレット・マニュアルを発行
2017/12/21
ニュースのポイント
- 「災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレット」を改訂
- ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーのへ対応がそれぞれ1枚に
- 「災害派遣医療スタッフ向けアレルギー疾患対応マニュアル」も発行されている
日本小児アレルギー学会は、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどのアレルギー疾患をもつ子どもたちをサポートするための「災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレット」を改訂した。2011年の東日本大震災後に作成され、2016年4月の熊本地震の避難所や災害に備えた講習会等で活用されてきたが、アレルギー疾患を取り巻く環境に変化がみられることから改訂版が発行された。
この改訂版「災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレット」のポイントは、「ぜんそくのこども」、「アトピー性皮膚炎のこども」、「食物アレルギーのこども」別に、災害時に日常とは異なる環境で気をつけるべきこと、症状が出た際の対応がそれぞれ1枚にまとめられ、使いやすくなっている。アレルギー疾患をもつ子どもと親が事前に主治医等と相談して薬剤や食料を備蓄しておくための「非常時に備えて」のページも追加された。また、「行政担当者用」も1枚設けられており、管理栄養士・栄養士が災害支援の現場でアレルギー患者に積極的に援助するために目をとおしておく必要がある。小児アレルギー学会ホームページには「アレルギーのこどものために」ポスターもPDFで用意されている。多くの人が目につきやすい場所に掲示しておこう。
日本アレルギー学会、日本アレルギー協会からは「災害派遣医療スタッフ向けアレルギー疾患対応マニュアル」が発行されている。こちらも、喘息(成人・小児)、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎・花粉症、アレルギー性結膜炎・春季カタル、食物アレルギーへの対応がそれぞれ1枚にまとめられている。薬剤や酸素投与等の医療行為が主の内容だが、JDA-DAT(日本栄養士会災害支援チーム)の一員として活動予定がある管理栄養士・栄養士は内容を理解しておく必要がある。
■「災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレット・ポスター」日本小児アレルギー学会
■「災害派遣医療スタッフ向けアレルギー疾患対応マニュアル(PDF)」
■日本アレルギー学会
■日本アレルギー協会
■JDA-DAT(日本栄養士会災害支援チーム)について