【厚生労働省】12月以降に発症増加、乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防対策を
2018/11/01
ニュースのポイント
- 乳幼児突然死症候群(SIDS)は12月以降の冬期に発症しやすい
- あおむけ寝、母乳育児、まわりの大人の禁煙が発症リスクを下げる
- 妊婦と乳幼児の近くでは喫煙を控えるように呼びかけが必要
保育所等で乳幼児が睡眠中に突然死したというニュースが度々報じられる。平成29年には69人が何の予兆や既往歴もないままに突然死をもたらす疾患(乳幼児突然死症候群)で亡くなっており、乳児期の死亡原因の第4位となっている。管理栄養士・栄養士が勤務する保育所等においても、睡眠中の乳幼児の確認を保育士等が入念に行われているはずだ。
厚生労働省では、12月以降の冬期に乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome : SIDS)が発症する傾向があり、発症の予防に対する普及啓発を重点的に行う必要性から、平成11(1999)年より毎年11月を「乳幼児突然死症候群(SIDS)対策強化月間」に定め、乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防に関する取り組みを推進している。
これまでの研究から、「1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせる」、「できるだけ母乳で育てる」、「保護者等のたばこをやめる」ことは、乳幼児突然死症候群(SIDS)発症の危険性を低くするというデータが得られている。特に、たばこは乳幼児突然死症候群(SIDS)発症の大きな危険因子とされ、妊娠中・出産後の母親に限らず、妊婦や乳児の近くでは誰しも喫煙を控える必要がある。
管理栄養士・栄養士は、栄養指導や栄養相談または日頃の会話で喫煙者と接する際には、妊婦と乳幼児の周囲での禁煙の協力を呼びかける声かけをして、乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防に広く貢献していきたい。