【厚生労働省】「循環器病対策推進基本計画」が閣議決定される
2020/10/30
ニュースのポイント
- 「循環器病対策推進基本計画」が2020年10月27日(火)に閣議決定された
- これは「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」に基づき策定されたものである
- 今後はこの基本計画を基本として、「都道府県循環器病対策推進計画」を策定した上で、循環器病対策の推進を図っていくことが求められている
政府は、「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」に基づき2020年10月27日(火)に「循環器病対策推進基本計画」を閣議決定した。
循環器病は急性疾患の代表的なものであり、加齢とともに患者数が増加することから、超高齢社会のわが国においては対策が必要とされている。また、介護が必要となった理由としても循環器病が最多であり、医療費の面でも循環器病の割合は最も高い。このことから、「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」が2018年12月に成立し、2019年12月に施行された。
今回の「循環器病対策推進基本計画」は、上記法律に基づき、循環器病対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、循環器病対策の基本的方向について定めたものである。この計画では、目標として「循環器病の予防や正しい知識の普及啓発」、「保健、医療及び福祉に係るサービスの提供体制の充実」及び「循環器病の研究推進」の3つを掲げており、これらを達成することで「2040 年までに3年以上の健康寿命の延伸及び循環器病の年齢調整死亡率の減少」を目指している。
今回策定された計画の実行期間は2020~2022年度の3年間を1つの目安として定めており、2023年度以降の基本計画の実行期間は6年程度を1つの目安として定めることが望ましいとされている。
今後は各都道府県において「都道府県循環器病対策推進計画」を策定し、循環器病対策の推進を図っていくこととなる。管理栄養士・栄養士においても各職域において、循環器病の予防や正しい知識の普及啓発、循環器病患者や家族の支援・情報提供、予防や治療に役立つ研究を推進していくことが求められている。