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【活動報告】兵庫県・播磨広域合同防災訓練へ参加

 兵庫県が行う防災訓練は、応急対応に関する確認・検証を行うとともに、防災関係機関の連携強化や県民防災意識の高揚を図り、地域防災力を向上すべく、年1回開催されています。本年は兵庫県多可町において、2022年9月4日(日)に開催され、約70機関500人が訓練に参加しました。
 兵庫県栄養士会は、多可町健康福祉センターにおいて、ニュートリション・エデュケーション・カーの展示や、備蓄食品・パッククッキングの紹介、被災自治体や他職種と連携した避難所運営訓練に参加しました。

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 当日は兵庫県知事の斎藤元彦氏(写真上左)が視察にお越しになられ、屋外テント内の特殊栄養食品コーナーと、パッククッキングを紹介させていただきました。特に、パッククッキングでは高密度ポリエチレン袋を使用し、米1:水1.5倍で米飯、水分量を2~5倍で軟飯、粥など湯せんで調理することができ、そのまま食器として提供できることを紹介。災害時・平時から要配慮者への対応が可能であること、温かいものが提供出来ることなど、イベント等で紹介していることを説明させていただきました。

 知事から「平時から意識しておくことが大事ですね。パッククッキングはキャンプの時にやってみます。」とお言葉をいただきました。

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活動の現場から~兵庫県JDA-DAT~より

 避難所運営訓練では要配慮者への栄養アセスメントと栄養相談を行いました。
 まず、JDA-DAT兵庫8名は確保済の特殊栄養食品の写真をメッセージアプリのアルバムに登録し、避難所と屋外のJDA-DAT活動拠点テントの双方で、情報を共有することとしました。
 避難所内では、JMAT(日本医師会災害医療チーム)が担当する救護所にてトリアージされた栄養・食支援が必要な4名の方に対して、「災害時の栄養・食生活支援ガイド(2022年7月、日本栄養士会)」を用いてアプローチしました。
 ①食物アレルギー疾患(小麦・卵)患者:除去範囲を確認し、特殊栄養食品ステーションの食品を紹介
 ②外国人(イスラム教徒):言葉が通じないため、翻訳アプリを使用。実際の食品を活用し、ハラール食品を紹介
 ③高齢夫婦:妻が自宅に義歯を忘れて噛みづらいと訴えられたことから、食べやすい食品を持参し提案、避難所に届いた食品リストを見ながら説明。さらに、パッククッキングで軟飯・粥の調理・提供できることを伝え、要配慮者の状況をJMAT、JRAT(大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会)、歯科衛生士、歯科医師等関係職種へ連携
 ④妊娠糖尿病・妊娠高血圧症候群を罹患し、便秘傾向もある妊娠9ヶ月の妊婦:体調を考慮した避難所での食事の注意点を伝え、不足しがちな食品を持参し提供

 これらの訓練により、要配慮者への栄養アセスメントと栄養相談においては栄養アセスメントが重要であるが、アセスメントに時間を要することは避難者への負担が大きくなり、不安も大きくなることを改めて知る機会となりました。また、翻訳機器を上手く活用すること、特殊栄養食品ステーション食品リストは実物を写真撮影し分かりやすく作成すること、その他媒体を活用し多職種で情報を共有すること、さらには活動内容を適切に報告することの重要性を再確認しました。

 今回の訓練参加を通じて、平時からの備えとして「兵庫県栄養士会版アクションカードの作成」や、「人的支援マッチングシステム『DiMS(Dietitian Matching System)』を含め、栄養士会内での支援体制の整備」、「JDA-DATメンバー相互の顔の見える関係づくりや県・市町との連携」など、いざという時に備えた取り組みを今より一歩進めていくきっかけとなりました。

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