【日本学術会議】生活習慣病予防に関する提言を発出、日本栄養士会へも
2020/10/01
ニュースのポイント
- 日本学術会議が提言「生活習慣病予防のための良好な成育環境・生活習慣の確保に係る基盤づくりと教育の重要性」を発出
- 提言では4つの観点が示されており、そのうちの「(2)若年女性・妊産婦の栄養改善」では、(公社)日本栄養士会への提言がなされている
- 従来から改善がみられない若年女性と妊産婦・授乳期の低栄養について、これまでの取り組みを検証し、新たなアプローチをすることが求められている
2020年8月11日(火)に、日本学術会議 臨床医学委員会・健康・生活科学委員会合同 生活習慣病対策分科会において、提言「生活習慣病予防のための良好な成育環境・生活習慣の確保に係る基盤づくりと教育の重要性」が発出された。
この提言では4つの観点が示されており「(1)エコチル調査等のライフコース疫学研究の長期継続、幼小児期・若年世代を対象とした研究の充実」、「(2)若年女性・妊産婦の栄養改善」、「(3)地域・学協会等と連携した学校での健康教育の深化、高校卒業後以後の健康教育の機会保障」、「(4)医学部における栄養・身体活動・生活指導教育の強化」について提言がなされている。
このうち「(2)若年女性・妊産婦の栄養改善」については、日本栄養士会が2019年10月29日(火)に厚生労働省子ども家庭局長・母子保健課長へ提出した「成育基本法に基づく基本方針に関する要望書」について言及されている。その上で、従来から改善がみられない若年女性のやせと妊産婦・授乳期の低栄養について、これまでの取り組みを検証し、新規の精神心理的アプローチ、社会的アプローチ及び栄養学的実践法を統合した取り組みを開発し、その検証と普及が必要であるとされており、日本栄養士会として、この提言を有難く拝受した。
「健康日本21(第二次)」における20 歳代女性のやせの割合の減少目標や、「健やか親子21(第二次)」におけるは児童・生徒における痩身傾向児の割合の減少目標の達成、及び「第三次食育推進計画」に基づく若年女性のやせや若年世代における食生活の課題解決にむけて、管理栄養士・栄養士のより一層の貢献が求められている。
■提言「生活習慣病予防のための良好な成育環境・生活習慣の確保に係る基盤づくりと教育の重要性」を詳しく見る(日本学術会議)
■「成育基本法に基づく基本方針に関する要望書」について詳しく見る